「大きい!」
12〜13mはあったでしょう。
ホッピーは自分のからさがぶるぶるふるえてくるのを覚え ました。ホッピーも8mくらいありましたが、その大きなか らだがや、大きな口をみると、『とてもかないそうにない』 と、思いました。
「でも、このままではあの友さちにもにもうしわけがたた ないし、自分やタートルじいさんたちもおそわれないとも限 らない。・・・・・・なんとしてもモサゴンを倒さなければ ・・・」
ホッピーは、必死で自分の気持ちをふるいたたせました。
「たしかにモサゴンは、お前の友だちをおそった。お前も さぞくやしかろう。だが、我々はモサゴンにはとてもかない っこないのだ。・・・・・どんなにあがいてもな。だから、 我々弱いものは数をふやし、1匹がたおされてもほかのもの が生き残り、なかまをふやすことによって自分たちを守って いくしかなのだ。友だちのことはくやしくても忘れるしかな いのだよ。」
しかし、ホッピーは友だちを忘れられなかったし、モサゴ ンを、そのままみのがしておくことはできませんでした。
「右のヒレをかみ切れば、いかにモサゴンといえども動き がにぶるにちがいない。そしたら、チャンスはきっとある・ ・・・・」。
モサゴンがやってきました。
ホッピーは、首をグーッと縮めてモサゴンにとびかかるか まえをしました。
「いまだ!」
モサゴンの頭が目の前を通りすぎたしゅんかん、ホッピー はパッとモサゴンの右ヒレにかみつきました。
モサゴンはグルッとからだをまわすと、ホッピーをにらみ つけ大きな口をひらいてせまってきました。
ホッピーはあわててにげようとしましたが、あまりのおそ ろしさに動けません。
「もうだめだ!」
せまってきたするどい牙に、ホッピーは思わず目をつぶり ました。