友達はいつまでも大切に
5年 ミカ
今日は、どんよりとくもっていました。
朝、学校に来ると、みんながいつもより楽しく遊んでいました。私は「どうしていつもより、楽しそうなんだろう」と思っていました。そして、「何かうれしいことがあったんだなあ」と思いました。だから私も、笑顔でみんなと先生にあいさつをしました。
でもそれは悲しい出来事のはじまりでした。
朝の会で担任の先生が、
「いつもはうれしかったり、楽しかったりするお知らせだけど、でも、今日は、悲しいお知らせがあります」とおっしゃった。
「二人が転校します。」とおっしゃいました。それはサキちゃんとヤヨイちゃんでした。
サキちゃんは、私より一つ下です。保育所のころから仲がよかったです。
散歩をする時や、工作を作る時などいつもいっしょにいました。小学校に入ってからも、いつもいっしょに遊んでいました。ずっといっしょだったけど、サキちゃんとはけんかをしたことはあんまりありません。
ヤヨイちゃんは、私より二つ上です。保育所の時、いつも私たちを笑わせてくれました。しかもキャンプの時は、先生方がいそがしい時私たちのめんどうをみてくれました。小学校に入ってからも、みんなを笑わせてくれました。やっぱり、保育所の頃のように、みんなをしっかりとまとめてくれました。私は「とてもリーダー心があるなあ」と思っていました。
たくさんの思い出のある二人だから、私は転校の話を聞いて、とても悲しかったです。
私は、転校するまでサキちゃんとヤヨイちゃんといっしょに楽しくたくさん遊びました。
そして、転校する日がやってきました。
私は、転校式をする体せいになって、じっとまっていました。
二人が稲里小のみんなとの思い出を語っている間、サキちゃんが私との思い出を言ってくれました。まだ覚えていてくれて、とてもうれしかったです。
ヤヨイちゃんは、行事のことなどを話してくれました。雪のカーニバルやひな祭り会のことなどを話してくれました。みんなでゲームを孝えたことやご飯をいっしょに食べたことなどの思い出を言ってくれました。
そしてサキちゃんとヤヨイちゃんは、転校してしまいました。
次の日、私は、悲しい気持ちを引きずったまま学校へ行きました。するとみんなは昨日の悲しい出来事のことを顔に表さないで、にっこりとしていました。でも本当は心の中では、悲しい気持ちのはずだと私は思いました。
私も心の中では悲しい気持ちでした。
でも、みんなが笑顔だから私も笑顔でいようとしました。
私はいつでもヤヨイちゃんとサキちゃんのことを忘れたことは、ありません。
あれから二年私は悲しい気持ちはなくなりました。それは、「会いたい」という気持ちがあれば、いつか会えるはずだと思ったからです。
あれから約二年がたちました。
今年、タツヤくんとユイカちゃんの二人の兄妹を転校生としてむかえることができました。
私は初めてその話を聞いた時、とってもうれしかったです。今まで一度も同級生がいなかったからです。
野菜や花などの植物も前よりたくさん作れるようになりました。休み時間に、遊ぶ人が多くなってとても前より楽しくなりました。勉強でも、今までできなかった話し合いや、子ども同士での答え合わせができるようになりました。今まで一人では出来なかったことも、タツヤくんとユイカちゃんが来てくれたおかげで、できるようになりました。
人生で一人の友達と出会う事は、一生に一回しかありません。ヤヨイちゃんやサキちゃんと過ごした七年間は、私のとても大切な思い出です。同時に、タツヤくんやユイカちゃんと過ごすこれからの一日一日も、必ず、大切な思い出になるはずです。そして、これから出会う人たちとも、きっとそうです。
これから死ぬまでずっと、友達と、友達との思い出を大切にしていきたいです。